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『ひきだしマンションと おてがみちゃん』(ほるぷ出版)

はるちゃんのひきだしは、
とってもすてきな3階建てのマンション。
はるちゃんが作ったすてきなお部屋や、
滑り台に階段、エレベーターもあるんです。

えんぴつのぴっつくんや、はさみのチョキットさん、
どんぐりたちやビー玉きょうだい、
そのほかたくさんの仲間たちが
わいわい楽しく暮らしています。

そこへおてがみちゃんがやってきて…。

『ひきだしマンションとおてがみちゃん』ほるぷ出版のページへ

ひきだしの中に仕切りを作って整理している人は
多いと思いますが
見ているとだんだん、
それらが文房具たちの
お部屋に見えてきます。

小さな文房具たちの目から見たら、
ひきだしは高層マンションのようにそびえて
見えることでしょう。

そんな想像からこのおはなしが
生まれました。

私の娘も自分のひきだしを持っていて、
自分で中身を整理しています。
幼稚園のころは特に、
バラエティに富んだものが入っていました。
文房具をはじめ、
どんぐり、
友だちからもらったイチョウの葉っぱ、
アルミホイルを丸く固めて作った宝石、
きれいな石、
貝殻、
運動会のメダル、
家で見つけた妖精の羽根
(お父さんのダウンジャケットから出てくる羽根に
とってもよく似ている(笑))
などなど。

年長さんになるにしたがって
主に女子たちの間でお手紙ブームがやってきて、
ひきだしの中にも
友だちからのお手紙が
どんどん増えていきました。

娘がもらったどのお手紙にも
素直な「すき」という気持ちが
たどたどしい文字に込められていて、
ほんとうにかわいらしいです。
娘のこと、好きでいてくれてありがとう。
これらのお手紙は、
娘だけでなく、私にとっても宝物です。

『ひきだしマンションとおてがみちゃん』、
多くの人に届いて欲しいです。
ひきだしマンションの個性豊かな住人たちの世界を
ぜひお楽しみください。
大人のみなさんも、
小さな頃に大事にしていたモノたちを
思い出したりするかもしれません。